意味がわからない。考えがまとまらないけど、止まれないので見て見ぬふりする。風が強く吹く春に限って、窓を大きく開けたくなる。砂埃が部屋に入る。目がかゆい。大切なものに埃がかぶる。拭き取るのもめんどくさい。こうやって小さな部屋が砂漠になってい…

ホールケーキ

誕生日に家族で食べるホールケーキが、いつの間にか小さな一人ずつのケーキに変わっていた。それぞれの好きを食べられるからみんな幸せ。妹の好き嫌いに気を遣わなくていいから楽。 でもやっぱりホールケーキが好き。みんなで歳の数だけろうそくを刺す。暗闇…

ひつじ雲が、すごい速さで流れていた。それを見上げながら、250円のうどんを食べる。「外で食べるうどんはイイネ!」なんて友だちと話しながら、帰りにアイスを食べる約束をする。風は、身体の表面を撫でるだけで、心の中までは入り込めない。思い出した、あ…

わー!久しぶりに友人の出ているライブを観に行った!!それはもう感動してしまって、生活どころではないのです。恋愛なんかじゃ満たされなかった心のどこかがが満タン!今年で一番満ち足りてる私、もう怖いものなど有らないのよ!

自分が変わっていく、不安定な自分が見える。最近まで、友達の変化に寂しくなったり、焦りを感じたりしていた。それと同じように、自分の変化に寂しくなって焦っている。変わらないで!どうか私は私のままでいて!と言えるはずもないけど、黙ってみてるのは…

ぐにょぐにょいろいろなことを考えている。 久しぶりに会う友達。あの頃は多くの時間を一緒に過ごしていたから共有できていた感覚を、いつの間にか「気が合う」だと思いこんでいた。水面下に動く心を会って話すだけじゃ掬いきれなくて、ただ水面を見つめるだ…

幽体離脱しているような感覚。意識だけが自分の身体を抜けて、春の風が花びらを散らす。抜け殻でそれを見ている。 それでも生きている心地はする。夜、途端に寂しくなることも少なくなった。あの日を想って両手で頬を包み込み、煮えきらなくてこの感情をとり…

モノクロ

自分の思想が普通じゃないと気付いたとき、途端に世界は窮屈に思えてくる。 あの人は確かに平和を唱えていた。 あの人は道に咲く花にまで優しかった。 それが異常になった世界に規律などいらない。 戦争映画を見たあの子の横顔には、確かに、ひとすじの涙が…

自己犠牲は美しいなんて本当に嘘。 本当に嘘って思いながら、自己犠牲を誰かに褒めてもらいたくて!!お願いだから可哀想な私を見て!と悲劇のヒロイン役。真夏の学年集会、壇上で「暑いのはみんな一緒です!」と叫ぶ体育教師のことは全く好きになれなかった…

言語化できない気持ちはどこに行ってしまうのだろうか。たとえ言葉にできたとしても、たった少しの角度で相手に想いが伝わらないかもしれない。それに気づいてフォローする言葉はいつもどこか間違っていて、布団の中で目を閉じるとそのシーンが壊れたビデオ…

死ぬときどーする? なんて死ぬ直前は考えられないんだろうなと思いながら、あの人の脳内を覗いた気持ちになった。本当は覗けるはずもないのに、見つめれば見つめるほどあの人を近くに感じる。私がやらなきゃ、私があの人の夢を叶えなきゃ、と自意識過剰な使…

らしくありたいと自然に思ってしまっている。家族の中では自由で奔放に、ある友達の輪では馬鹿っぽく不思議ちゃんに、またある輪では礼儀正しく明るく笑顔に、といった具合に。どれも私だしどれも私じゃない。実際、これはもっと細分化されていて、日々様々…

日々徳を積む。他人にとってはなんてことない出来事でも私にとっては大事な徳。いつかいいことが起こるから、全ては報われるから、と譫言ばかりつぶやきながら、エスカレーターに乗るタイミングを逃し続ける。この世界はジオラマ、神様の退屈しのぎ。なんて…

自分で自分の機嫌をとるのが下手。お友達に迷惑をかけまくっている。朝と夕方では全く違う私。お気に入りの曜日ではたくさんお喋りするのに、嫌いな曜日ではさっぱり。本を読んだあとの私は周りのことに敏感になるし、好きなアニメを観たあとは言葉を選べな…

ああだったらいいな、こうだったらなと思うことばかりで疲れる。なにもないよりは随分と愉快な一日を刻んているが、それが本望ではない。生きているようで生きていない心地。電車の中、眺める車窓。電車が動いているのではなく、景色が移動しているように見…

幼少期の記憶を引きずっている。昔見たアニメや公園でよくした遊びのことを、あの日のままの熱量で覚えている。でも友達はそんなことなくて、悲しくなったりする。私だけなんだ、過去を擦り切れるほど抱き締めていたのは。将来何になりたいか、どんな人と結…

何かを追いかけて生きているのではなく、どんな困難を受け入れようかと考えながら生きている。本質を見失っている。苦労は買ってまでするもんじゃないと思うけれど、周りを見ればみんながみんな苦労をしながら笑っている。仲間外れが怖い。と同時に苦労をし…

変わりたくてもすぐには変われないな、ちくしょう。20年弱生きていても、相変わらず傘を忘れるし、約束もできない。このまま生きていけるか非常に不安だ。未だに早歩きばっかりしてるし、買い物は買うときが一番楽しい。変われないね、変われない。変われな…

眠たいときに限って眠れない。目が冴えているというわけではないのだが、眠れない。人とのつながりは一筋の糸。バンジージャンプのときの命綱みたく、安心・安全・信頼できるものではない。つながりは、決して命は守れないけれど、死んでしまう前のちょっと…

愛は水

愛は水のようなもので、世界をいつもまわっている。私たちが花に水をあげるように、人に愛をあげる。生きていく上で必要不可欠なもの。「愛をやる」なんて乱暴ではなく。 抱き締めておくなんて無理だよ 愛は水で、腕の隙間や指の隙間からどんどん流れ出てし…

褒める人がいればいるほど、褒められる人も増えていくのよ。全世界のバランスを考えれば、どちらも同じ量いるはずだと安易に思ってしまった。そうか、一人の人が団体を褒めると量は変わってくるのか、と。そんなことばかりだ!!!

これからの未来に胸が高鳴る。しかし、割りに合わない四畳半。布団に寝転ぶと、心がだんだん陥没していって「ごめんねぇ、重いよねぇ」と布団に話しかけてしまう。それくらいしかない、生活がない。地球には、山のぶんだけ谷があるのかな。サラサラの砂を両…

ヒーロー

優しさはときに凶暴化する。 妬みや嫉み、憎しみと二律背反。 視点が変われば同情、反感。 そんなペラペラの境界線は一晩も待たずに越えて行ける。 大切な人がその優しさを望んでいなくとも。

プラネタリウムに溶ける星を見つめる。あぁ、地球をこんなふうに見ている生命体がどこかにいるのかな。ドームに対して私の視野が広すぎるから、指で望遠鏡を作った。空に溶けた。少々腕が痛かったけれど。

「ありがとう」たったの3回で一晩越えられそうだな、なんてことを思いながら今日は早く寝た。今は夢の中。まだまだ起きないつもりで。いつか来るゴールデンウィークは、私の心をどう動かすのだろうか。明日の朝も仕事場から、ぼんやりと富士山の雪が見えますよ…

生きている。息をしている。いつか訪れる死を憂い、叶わない恋を願っている。あの人の部屋には、ピンナップガールが住んでいるだろうか。それでもかまわない。非日常が私であれば。

歩行者用信号に住む人は、上品な帽子をかぶり、先の尖った靴を履いている。これから好きな人にでも会いに行くのだろうか。一方で、トイレに住む男女は二人揃って、そんな御粧しをしていない。歩行者用信号に住む人とトイレに住む二人とが三角関係だったら、…

舟を漕ぐように眠っているあの人に、心を奪われる。その舟は穏やかに進み、私はその跡白波を追いかける。その白は空気のように繊細で、思わず見惚れてしまう。そうやってうとうとしていると、波はどこかへ消えてしまった。視線をあげると、蜃が海に向かい気…

爪の先がじゅわりとピンクになっている。うまく塗れずでこぼこしているそれを見て、鼻で深く息を吸って吐く。 「桜は全身で春のピンクに色づいていて、花びらはいわばそれらのピンクが、ほんの先端だけ姿を出したものにすぎない。」なんて話が教科書に載って…

恋をした。なんて爽やかなものではない。寝ても覚めても考えている。妄想だけで食べていけそうだ。空気はパンケーキのような甘い匂いがする。視界は良好、世界は桃色。今夜の三日月が涙の受け皿となって、明日の朝、花に水をやれますように。